在宅・フリーランスという、自分が好きな働き方を選択した”働くママ”への「在宅ママインタビュー」。 今回は、女性専用コワーキングスペース、(株)BrightOneを運営されている谷口章子さんにお話を伺いました。
プロフィール
名前:谷口 章子(たにぐち あきこ)
職業:㈱BrightOne代表 女性専用コワーキングスペースBrightOne 運営
お子さん:6歳(女)3歳(男)
居住地:中央区
仕事内容: コワーキングの運営とママ達の社会復帰サポート
−1日のタイムスケジュールを教えてください
6:30 起床
6:40 朝食/子ども身支度
7:00 シャワー/身支度/後片付け
7:30 保育園登園
8:00 事務所到着 日によって、委託先にお邪魔する
18:00 保育園お迎え
19:00 夕食
20:00 お風呂
21:00 子ども寝かしつけ。寝落ちしなければ…
22:00-23:30 自由時間&就寝
−谷口さんの仕事内容を聞かせてください
コワーキングの運営とママ達の社会復帰サポートをしています。私自身はベンチャー等を中心とした企業の営業企画や営業事務アシスタントのような業務が多いです。その他に、フリーランスの方やNPO等から単発の仕事をママ達に在宅でお願いしております。
−今のお仕事を始めたきっかけはなんでしょうか?
「笑っているママが好き」と当時2歳だった長女に言われ、自身がママになってかっこいい姿を見せたい、自分が仕事をしている姿を、子どもに胸を張って自慢したいという想いを持ち始めたことですね。 当時は、預ける保育園が近所だったにもかかわらず、時間に追われ、登園するということが多かったんです。だから子ども「笑っているママが好き」という言葉にハッとしました。慌てて子どもを保育園に預けて、会社に到着する時間が少し早くなっても、私と子どもの気持ちが幸せで満たされるわけではなかったのです。私の心の状態を読み取って、子どもは敏感に反応するんだなと思いました。
−新卒でずっと働いていた会社を辞めるのは、勇気が入りませんでしたか?
自分がやってみたいことに挑戦してみたいと思いましたし、子どもの言葉も私を後押ししてくれました。もう会社員に戻ろうとは思いません!(笑)。
−どうして今のお仕事をしようと思ったのですか?
仕事を辞めると決めた際に、家事育児との両立で悩んで辞める女性もきっと多くいるのだろうなと考えました。もっと、世の中の働き方が多様化すればいいのにと思いました。
−今のお仕事を始めるにあたって、どのような行動をしましたか?(仕事の探し方、スキル習得など)
当初は何もわからない中で人材派遣会社に登録(waris)自分の中では市場調査的な役割も考えていました。なかなかハードな仕事に遭遇したこともありましたね(笑) スキルは、今の仕事に直結するものではないですが、NLPコーチング、チャイルドマインダー等の勉強をしました。
−今の働くスタイルでよかったことは?(働いていてよかったことは?)
仕事する時間は基本的に会社員時代と変わっていませんが、その業務内容は自分で決められるということですね。やりたいことをすぐに形にでき、まずは挑戦してみることができるというのが魅力です。
−困ったことや大変だったことは?(それをどう解決していきましたか?)
1か月で対応できるボリュームをオーバーした時に1人で対応しなければいけないことが発生した時ですね。またいつでも1人なので寂しいかも(笑)。ブラックな会社と契約してしまったときも困りました!
−大事にしていること、ルールなどがあれば教えてください。
自分へ過度な期待をしないことですね。妥協ラインを常に考えておくようにしています。 自分へのストレスが溜まるのは(家事・育児・仕事どれも)期待している自分と行動できなかった、もしくは合格ラインに達しなかったことへのイライラなので、どこまで自分が自分を許せるラインなのかを考えておくと気持ち的に少し楽になります。以前は、冷凍食品を使わない、と決めていましたが、子どもと楽しく過ごす時間の方が大切だから、調理に時間を取られるより、子どもと過ごす時間を増やして、楽しく食べられることを優先に…と、柔軟に考えられるようになりました。
−仕事でマストなツールを教えてください。
chatwork
Slack
messenger
zoom等のコミュニケーションツール
−仕事中、どんなもので自分を癒していますか?
−仕事、家事、育児をどうやってバランスとっていますか?
週末等に1人時間を作って、遊びにいくことですね。朝の2時間はカフェで仕事だけでなく、ボッーとできる時間をあえて作る、また、子どもが寝てからのコーヒータイムなどもつくるようにしています。テレビを見ながら寝落ち、なんてこともありますよ(笑)。 隣の芝生は青く見えるもの。誰かの一瞬を切り取って、素敵だなと感動はしても、「自分にはできないな」や「自分はできなくてダメだな」とは思わないようにしています。
−これからどういう風に暮らしていきたいですか?目標やプランを教えていただきたいです。
家族や自分の状況に合わせてしなやかに働き方や自分がやりたいことを変えながら人生を楽しんでいきたいと思っています。 どんな未来が待っているかはわからないけれど、いつでもその状況を自分の意志で判断し、そして、その中でめいっぱい楽しみたいと思っています。 私は一昨年から自分の数年後までのライフプランを仕事とプライベートに分けて計画を立てているのですが、そんな夢計画が以外と意識すると実現していたりするものなのです。 こうなったらいいなということをこれからもどんどん書き溜めて、削除したり追加したりしながらアップデートしていきたいと思っています。
−これから在宅やフリーランスで働きたいと思っているママさんたちにメッセージをお願いします。
新しいことを始めることはいつでも何かしらの不安がつきまとうものですが、その分新たな1歩を踏み出すことで自分が想像もしなかった世界を見ることができます。止めることややらないことはすぐにできるから、まずは勇気を持って何かしらの1歩を踏み出してほしいと思っています。
「一つの仕事を自分が全部でやらなくてもいいと思うんです。やれることをやれる人がやればいいと思っています。」 インタビュー中、爽やかに発言された谷口さん。この言葉を聞いたときに、自分はどうだろう?とハッとしました。
「働いているから、子どもと向き合う時間が取れない…。」
「家事は自分がやらないといけない…。」
「自分が選んだ働き方をしているのだから、全て自分でやらないとといけない…。」
働く母は、全てを自分でこなすことで子どもへの罪滅ぼしと感じることも少なくないかもしれません。 でも、谷口さんのお子さんがおっしゃっていたように、子どもはただシンプルに、親には笑っていて欲しいだけなのかも。そして、谷口さんがインタビュー中に話してくださった、“自分が働いているかっこいい背中を見せること”が、子どもに未来への希望を与えるきっかけになるのだと思いました。
「自然に笑顔を作ることができるかどうか。」
簡単なことに思えますが、実はとても難しいことかもしれません。 インタビュー中は、お仕事内容やお話をさせていただいて、なんて知的・完璧な方だろう!と感嘆。(こんな私がインタビューしてすみません…とも。)常にオンな方のかと思いきや、仕事前にボーッと過ごす時間を大切にしている、お子さんと過ごす日常生活と仕事のバランスを無理せずに整えるなど、力の抜き方はぜひ真似したい! 二人目のお子さんを出産して2週間で保育園を申し込んだ、という行動力にも驚きました。
「必死だったんですよね(笑)。」とご本人はあくまでサラっと述べていたのも印象的でした。インタビュー中は、この柔らかい雰囲気を持つ女性のどこにこんな力が隠されているのだろう?と興味津々に。 運営されているコワーキングスペースには、谷口さんの柔らかくも芯の強さに惹かれてママたちが導かれているのだろうなと思います! 流れに抗うことなく、しなやかに行動している、そんな印象の谷口さんでした。