「オンライン×対面の総合精神医療プラットフォームでこころの病気を救いたい」ベンチャー企業 管理職ママの働き方~アトラスト・ヘルス株式会社 矢野瑠璃子さん~

オンライン×対面の総合精神医療プラットフォーム「WeMeet」を手掛けるアトラスト・ヘルス株式会社。事業責任者の矢野瑠璃子さんは、2人の子育て中に大手企業からスタートアップ企業に転職しました。管理職と育児の両立方法や、どんな想いで医療機関のプラットフォーム事業に携わっているのか、矢野さんにお話を伺いました。

矢野瑠璃子さんプロフィール

出身地 :東京都
家族構成:夫、長女(8歳)、次女(4歳)
勤務形態:正社員

大企業から、精神医療ベンチャーの管理職へ

ー貴社の事業内容を教えてください。

「”心を照らす医療”を拡張する」「個を深く見つめ、広く人類の心を救う。」をミッションに、オンライン×対面の総合精神医療プラットフォーム「WeMeet」の開発と運営サポートを行っています。対面診療の予約に加え、オンライン診療の予約も可能な仕組みにしており、オンライン診療では予約から受診、決済、お薬・書類のお受け取りまでオンラインで完結します。精神医療領域には、初診の予約の取りづらさやスティグマにより受診までのハードルが高いという課題が存在します。当プラットフォームにより、精神医療に気軽にアクセスできるようになることから、精神医療へのアクセシビリティの向上を目指しています。その他にも、メンタルクリニック向けにクラウド基幹システムの提供や、マーケティング支援・採用支援といったDX支援サービスも提供しています。

▲オンライン×対面の総合精神医療プラットフォーム「WeMeet」HPのトップ画面

▲オンライン×対面の総合精神医療プラットフォームの利用イメージ

ーアトラスト・ヘルスで働くきっかけを教えていただけますか?

新卒から「日本IBM」「リクルート」という大手企業を2社経験し、前職は300人規模の医療系スタートアップ企業「カケハシ」でマネジメント職や事業開発などを務めていました。大きな企業で新規事業開発を経験する中で、より規模の小さい企業でスピード感と現場の反応を直接感じられる環境で事業開発をしてみたいと思うようになり、転職活動を開始しました。転職活動中にアトラスト・ヘルスの社長と知り合い、ビジネスモデルの良さや目指す事業の方針に共感し、当時、社員数わずか5名のアトラスト・ヘルスへ転職を決めました。
それに加えて、アトラスト・ヘルスが精神医療領域に特化して事業を展開していることも魅力的でした。私は過去にうつ病と診断された経験があり、その際にもっと早く医療機関を受診すれば良かったと身をもって感じたことがありました。だからこそ適時に精神医療へアクセスできる環境を提供したいと思い、事業の拡大に取り組んでいます。

ー子育てをしながら、社員数5名の企業への転職に戸惑いはありませんでしたか?

戸惑いは感じませんでした。もともと私が新たな環境にチャレンジしたいと思った際に行動に移さない方がリスクだと感じるタイプということもありますし、会社としてリモートワークやフレックス制度を導入している点でも子育てをしながらでも働きやすいと思いました。

ー仕事のどこにやりがいを感じていますか?

小さな会社ですが、少人数だからこそ自分でやってきたことが直に結果として反映されるので、事業成長させているなという”手ざわり感”をとても感じます。同時に、事業責任者の立場からすると、他のメンバーもやりがいを感じてくれると私も嬉しくなりますね。
また、当社はシステムを提供するだけでなく、その運用にも携わるビジネスモデルのため、患者さんであるエンドユーザーとの距離が近いという特徴があります。運用支援をする中で、患者さんの容態がよくなっていることも分かり、患者さんが回復する一助になれたととてもやりがいを感じます。医療現場の効率化や医療体験の向上に貢献できるのも大きなモチベーションに繋がります。

多様な働き方が、仕事の悩みを解決する

ー現在の働き方について教えてください

アトラスト・ヘルスは、コアタイムが決まっているフレックス制で、リモートと出社のハイブリッドワークが可能です。子供の行事や学校の面談がある時はリモートワーク、子供の習い事の送迎がある時は退社時間を早めています。
このようなライフワークに合った働き方が、子育て世代にとってとてもポジティブに感じられる部分でもあります。

育児の曜日分担制で管理職と子育てを両立!

ー管理職と子育てを両立するコツ「育児の曜日分担制」とは?

現在、8歳と4歳の子育て中なのですが、下の子の育児休暇が終わるタイミングで、夫と「育児の曜日分担制」を定めました。具体的には、平日5日間のうち育児担当をママ2日・パパ2日・夫婦1日と振り分け、育児担当が「保育園のお迎え、晩御飯・お風呂の介助、寝る準備から寝かしつけ」と子供のフォローを全て行います。夫婦二人三脚で子育てをすることにより、キャリアと育児の両立ができています。
わたしは仕事で悩んだとき、いつまでもPCに向かい過ぎず、誰かに相談に乗ってもらうことを意識しています。育児を分担制にすることで、前職や外部の方へ相談する機会が増やせるので、仕事の悩みを解決することへも繋がっています。

今後の目標

ー矢野さんの今後の目標はありますか?

オンライン×対面の診療システムを提供するだけではなく、治療のアウトカム(患者の状態の変化)の向上にも取り組んでいきたいと思っています。どんなアプローチをすれば、中長期的に症状がどれだけ緩和していくのかなど、寛解率にもフォーカスしていきたいと考えています。チャレンジングな取り組みではありますが、アウトカムを明確化することによって、精神疾患で悩むひとが、より早いタイミングでより的確な医療にアクセスできるような世の中にしていきたいです。また、それに付随して、治療に向き合う医師がより評価されていく世の中になっていくと良いなと思います。私の家族は医者一家ということもあり、過酷な医療現場で真剣に働いているのを目の当たりにしています。そういった先生方が、医療のアプローチに対して公平に評価されるようになれば嬉しく思います。

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