今回は「Web運営ノウハウ」と「IT技術」を活かした創造的アイデアでビジネスの課題を解決するWeb制作会社である株式会社SERENDEC 代表取締役 楠本 勇輝さんとwebディレクターアシスタントのM.Kさんにお話をお伺いしました。
同社は営業ミッションの1つに「Web、IT・システムを活用した『業務効率化=経費削減』」を掲げていますが、社内の働き方に関しても同様であり、会社全体で働きやすくするための工夫が随所にみられました。
目次
テレワークを採用した理由
➖当初から在宅勤務をとられていた理由を教えてください。
楠本さん:そもそも、あまり無駄なことをしたくないのです。
出勤の移動時間を家庭やプライベートな時間にあててもらうことで、みんながハッピーになったほうが仕事の効率が上がると考えています。
それもあって、コロナ禍になる以前からどうしても出勤しなければならない仕事以外は基本的に在宅勤務です。
➖在宅勤務の仕事で工夫されていることはありますか?
在宅でもなるべく仕事が円滑に進むように書類を電子化する、お客様ともオンラインでのミーティングを提案するなどして対応してきました。
スタッフにはモニターやイヤホン、スピーカー、必要なソフトの支給等をしています。
現時点の課題としては、必要に応じて出社する担当者は出社が負担になっている可能性もあるので対応策を検討しています。
適材適所に仕事を割り振ることで働きやすく!
➖働くママが仕事を続けていく上でのサポート体制などはありますか?
楠本さん:ある程度仕事の流れを理解してもらった後になりますが、家庭の事情・本人の状況などで継続的に関わらなければならない仕事が対応できなくなったスタッフには、経理や総務など納期がタイトでないようなクライアントワークなど単発、コマ切れでできるタスクを担当してもらうようにしています。
弊社のM.Kも1年位働いて育休に入ったので、基本的な業務の流れは理解した上で、復帰当初はクライアントワークをまかすことができました。
M.Kに関わらず他のスタッフもですが、妊娠中は本人の体調が優れないことが多いですし、育休明けは子どもが体調をくずしがちです。
無理をさせないためにも、いい意味で期待しすぎない、その人をメインに置かない仕事を割り振っています。
その人をメインにしてしまうと体調面で何かあった時に負担が大きく、本人も辛いので体調がいい時、時間が空いた時だけクライアントワークなどをお願いして、その後業務を積み直して対応してもらうようにしました。
入社してすぐに単発のタスクを求められるのは厳しいですが(笑)。
このようなマネジメントになったのは経緯があります。
今はチームを増員したので周囲のカバー体制ができていますが、人数が少なかった頃は1人に仕事が集中してしまったために、その人がいなくなると業務に影響がでてしまうことが実際にありました。
そのため、1人が急なことで仕事ができなくなったとしても、みんなで協力して負担も集中しないようにカバーしていこうと積極的にチームの増員を検討していた時期がありました。
その方が引継ぎもスムーズで休みやすく、引き継ぐ方も分かりやすいという利点があるためです。
今も業務を属人化させないように、みんなでシェアすることを会社全体として推進し、働きやすくしていこうと考えています。
➖御社ではどのような人材を求めていますか??
楠本さん:分からないことをすぐに質問し、そのままにせず自分なりに考えて主体的に動いて頂ける方が理想ですね。
メインで仕事をしていく必要がある業務もあるのですが、スタッフ同士でシェアして取り組んでいくという会社の方針にマッチする方は向いていると思います。
接客販売からWEB関連の仕事への転身!
➖M.Kさんのこれまでのキャリアを教えていただけますか?
M.Kさん:大学を卒業後、小売り系の会社に就職し3年程は化粧品売り場で店頭に立って接客販売をしていました。
その後、社内で部署移動があり、営業企画部に異動して今の仕事に繋がるような自社サイトの運営や更新、ポスターやチラシの制作に関わるなどWEB関連の知識を得ました。
結婚後、数年営業企画部に勤務した後はしばらく専業主婦として過ごし、たまに短期の派遣などの仕事をしていましたが、そんな折に、先にSERENDECで働いていた前の会社の先輩から、
「すごく働きやすい会社だし、よかったら話を聞いてみたら?」
と紹介してもらったのが縁でした。
➖販売からクリエイティブ系という畑違いの仕事へ変わることへの不安はありましたか?
M.Kさん:同じ会社内の異動だったのでそこまでの不安はありませんでしたが、仕事内容が全く違うので初めはg-mailの送受信からわからないといったような状況でした(笑)。でも、自分でも勉強しながら少しずつ仕事に慣れていきましたね。
退職後、自分の主軸を家庭に置いた理由
➖前職を退職し、ご家庭に専念された理由を教えてください。
M.Kさん:正社員の仕事を退職するので不安はありました。
仕事内容や職場の人間関係は良好だったものの、勤務時間と通勤時間がともに長かったので、これからもずっとこの生活を続けていくことは難しいだろうと考えていました。
節目となる年齢というタイミングでもあったので、今が切り替えるチャンスかなと思いました。
一度退職して、自分の主軸を生活や家族、今後の人生に置きたかったのです。
育児と仕事の両立について
➖現在お子さんは保育園に預けて働いているのですか?
M.Kさん:実は保育園の抽選に全て落選してしまい、幼稚園の延長保育に通っています。
➖幼稚園とは珍しいですね!お子さんが3歳までは大変だったのではないですか?
M.Kさん:はい。でもSERENDECで良かったのが、パートという業務体系でしたが、1年間はしっかり育休をもらえたこと。その後も保育園に落選し続けてしまったのですが、育休自体を3歳まで延長していただき、最終的に幼稚園に入園しました。
➖育休3年はありがたいですね!
M.Kさん:そうですよね。
ただ、私も3年間丸々休んで、すぐに復帰というのは不安でしたので、育休を延長した上で、必要な時に可能な範囲、1〜2時間の短時間で働かせて頂きました。
そのため、完全復帰の時はスムーズに仕事の勘が取り戻せましたし、復帰の際に気持ちがとても楽でした。
➖1~2時間勤務は他社では難しそうですよね。
M.Kさん:はい。
テレワークだからこそできたと思うのですが、当時は自宅で子どもと一緒に過ごしながら預け先が決まるまで短時間で勤務を続けさせてもらいました。
オン・オフの切り替え方法
M.Kさん:幼稚園に急いで子どもを迎えに行く時にもうすでに頭は切り替わっていますね。
本当のオフは子どもを寝かしつけた後に、自分の好きな趣味の時間を楽しむことです。
はたママ読者へのメッセージ
M.Kさん:自分で実際に子育てをするようになってこんなに大変だと思う日々なのですが、
はたママ読者の方も仕事・家事・育児に忙しい毎日を送っていらっしゃるのではないでしょうか。
でも、無理はしないでほしいです。
飛行機の酸素ボンベを装着する時って子どもの前に先に親がつけますよね。
これは親が先に倒れてしまっては子どもを助けられないということ。
ご自身を労わってあげることを忘れないで、お互いに頑張りましょう!
SERENDEC様の採用情報のページを拝見させて頂くと、在宅で働くスタッフの1日のスケジュールや仕事の進め方が詳細に掲載されているのが印象的でした。
今回お話をお伺いして、スタッフを家族のように大切に考え、職場のマネジメントをされている楠本さん、それに応えて仕事に真摯に向き合うM.Kさんの信頼関係の厚さを感じ、人財を大事にしている会社だからこそ、採用情報も充実しているのだと改めて分かりました。