前回に引き続き、今回は株式会社てんとうむしで働く藤村さんにお話をお伺いしました!
以前はソーシャルワーカーとして働いていた藤村さん。とてもやりがいのある仕事だと感じていたと言います。
そんな藤村さんがなぜ今在宅勤務をしているのか・・・?
これまでのキャリアと葛藤を、赤裸々にお話してくださいました。
藤村さんのキャリアやジョブチェンジに関して
➖これまでのキャリアについてお伺いしたいです。
病院内の介護老人保健施設で、ソーシャルワーカーの仕事をしていました。
自宅での生活が困難で施設に入る必要のある高齢者の方とそのご家族の間に立って、よりよく施設生活を送れるようサポートや相談を受ける仕事をしていました。
元々は子どもに関わる仕事がしたくて、大学で幼児教育を学んでいましたが、本人ではなく、その家族や周りの人のサポートをする仕事もあると知り興味を持ち、ソーシャルワーカーの仕事をはじめました。
➖ソーシャルワーカーから現在の会社に転身するきっかけは何だったのでしょうか。
色々な人に感謝されるソーシャルワーカーという仕事は、とてもやりがいがあり、「人の役に立ちたい」という私にはピッタリな仕事でした。
産後は時短勤務という形で復帰するつもりでいたのですが、業務上時短勤務ができないということがわかり、子育てをしながら以前と同じ仕事量をこなせるのかなど、色々な葛藤がありました。
育休中に病院側とも何度も話し合いを重ねたのですが、希望通りの復帰が難しいということになり、やむを得ず退職の道を選びました。
子どもを犠牲にする働き方はしたくなかったので、色々な働き方や仕事を考えた結果、在宅での仕事がいいなと思い、求人から現在の会社へ応募しました。
➖育休などのブランク期間中は、どのような思いで過ごしていましたか?
ずっとソーシャルワーカーとして働いていたので、仕事を辞めるということにすごく葛藤がありました。
でも家族から、仕事を代わりにやってくれる人はいても、子どもたちの母親の代わりはいないよと言われ、母親として育児に専念しようと決心がつきました。
そうは決めたものの、実際子育てをしてみると、幸せではあるけど子どもと毎日過ごすのは大変なことも多く、うまくいかない事ばかりで落ち込むことも多かったです。
「自分は今誰の役にも立てていないんじゃないか」という、社会から取り残されているような孤独感がすごくありました。
周りの仕事をしている人がみんなキラキラして見えて、毎日子どもや家族から「ママ」としか呼ばれない生活は自分を見失いそうになり、とてもつらい日々でした。
➖完全在宅の仕事には慣れましたか?
初めはどうしても戸惑いがありました。
ずっと家にいるのでなかなか仕事に集中できず、どうしても家事に手をつけてしまうなど、ペースをつかむまでは大変でした。
今は下の子も保育園に入ったおかげで、子どもが保育園に行っている間は集中して仕事をやるというペースがつかめてきたかなと感じます。
➖家事や育児とのバランスを取る工夫などされていたら教えて下さい。
子どもたちが学校や保育園に言っている間は仕事に集中し、子どもたちが帰ってきてから家のことをやるという感じで割り切るようになってからは、バランスが取れているのかなと思います。
上の子が小学生になってからは、私が少し仕事するね、と伝えると自分から進んでお手伝いをしてくれるようになりました。
子どもがお手伝いしてくれるのでとても助かりますし、成長も感じて嬉しいです。
➖これからどんな人生を歩みたいですか?
コロナ禍になって、私の周りでも予想もしないことが色々起こりました。
特にこれからの時代は、自分が何をしたいのかというのを自分で選択するのが大切な時代になると思います。
なので、子どもたちのお手本になるような姿を見せていけたらいいなと思っています。
また、子どもの成長を近くで見守りながら、自分の時間も大切にできるというのは在宅勤務の最大のメリットだと思うので、そのメリットを活かしながら今後過ごしていきたいなと思います。
はたママ読者へのメッセージ
➖最後にはたママ読者へメッセージをお願いします。
私自身、現在6歳と2歳の子どもを育てながら働いているので、正直大変なこともたくさんあります。
私も産後は「働きたいけど、産前と同じパフォーマンスで仕事をする自信がない」と不安な気持ちを持って過ごしていました。
でも今は本当に様々な働き方がありますし、過去の経験や子育てをしているということも武器にして、今の自分に合う働き方を模索していってほしいなと思います。
編集後記
実は藤村さんのように、「産前と同じ職場に復帰したいけど、うまくやれるか不安・・・でも今さら転職する勇気がない。」という葛藤を抱えるママさんはたくさんいます。
育児中の孤独感や自分を見失いかけているときの気持ち・・・私自身も身に覚えがあり、インタビュー中も心がグッと締め付けられるような気持ちになりました。
そんな不安な気持ちも社会へ復帰することで解消され、毎日が活き活きとしてくるので、まずは自分に合う働き方で、少しずつ社会復帰の機会を得られるママが増えるといいなと感じました。
職業:ライター兼編集
お子さんの年齢:6歳、2歳