新しい在宅ワークのカタチ! “ライバー”ってどんなお仕事!?

“ライバー”という職業はご存知でしょうか?
ライブ配信アプリを通して、ライブ配信を行う人のことを指しますが、実際どんな風に仕事をしているのか気になりますよね!
今回は、ママ特化型ライバープロダクション『fmfm』を運営するSG ENTERTAINMENT 株式会社の広報 田畑さんにライバーの仕事内容について、また、ママライバーとして活躍中のさわち。さんにはライバーになったきっかけやどうやって仕事と育児を両立しているのかを伺いました。

ライバーってどういうお仕事? どうやったらなれるの?


➖ライバーというのはどういうお仕事なのでしょうか?

田畑さん:ライブ配信に遊びに来てくれる視聴者と会話を楽しむことが主な仕事内容です。
育児に忙しいママさん、外に働きに行くことが難しい方、長時間の勤務時間が確保できない方にも出来るお仕事です。
そして、ライバーは資格なども必要なく経験がゼロでもスタートが可能です。
勤務地は自宅、そして早朝や深夜も関係なく働くことが出来るので、新しい在宅ワークの形と言えるかもしれません。
弊社では株式会社DeNAが運営するライブ配信アプリ『Pococha 』を利用してライバーとして働くママさんのサポートを行なっております。


➖ライバーになるにはどのような手続きがいるのでしょうか?

田畑さん:株式会社DeNAが運営するライブ配信アプリ『Pococha 』をダウンロードすれば、気軽にライブ配信が可能です。
どこにも所属しないフリーライバーとして活動することも可能です。また、事務所ライバーとして、組織に所属するという方法もあります。事務所ライバーは、ライバー事務所に所属してサポートして受けながら配信するライバーです。
今回のインタビューに出てくださっているさわち。さんは、私たちの事務所に所属しているライバーです。

SG ENTERTAINMENT株式会社

SG ENTERTAINMENT株式会社では主に2つ事業を展開しています。
①Pocochaというライブ配信アプリにて、ママ特化型のライブ配信事務所fmfmを運営
②日本人タレントの中国進出サポート事業

さわち。さんが築いてきたキャリアとライバーになった理由


–ライバーを始めたきっかけや築いてきたキャリアについて教えてください。

さわち。さん短大を卒業して、新卒で商社のOLになりました。勤めている途中で、忙しい部署に回されてしまいそうになって…。当時自分の中で、この会社でずっと勤務し続けようという感覚がなかったのと、やりたくない仕事をやるなら、やりたいことをやろう! と転職を決意しました。
マッサージ業界に転職をして、セラピストとして10年程勤務。その間、半分は店長やマネージャー業務に就き、在職中に結婚しました。そして妊娠、育休を1回し、その後1度復帰をしたあとに2人目を授かり、育休中に退職しました。


–ライバーになった経緯を教えてください


さわち。さんライバーになったきっかけは、ママ特化型ライバー事務所fmfmからのスカウトメールです。そのメールを読んで、配信という存在を知りました。
全く関わったことがない世界だったので、面白そうだなと思い、興味本位で2人目の育休中にライブ配信を始めることに。会社の育休中にお家で3〜5万円の収入になるという点でも非常に魅力を感じたので、副業にしようと思いました。
その後、育休中に夫の転勤で県外に引っ越すことになり、会社に復帰ができなくなってしまったので、それを機に、思い切ってライバーを本職にしようと活動を始めました。
 

ーライバーにジョブチェンジをされた際に不安は何かありましたか?

さわち。さん不安は全然ありませんでした!育休中に始めたこともあり、職を失うタイミングで数万円の収入があったのと、ライバーの世界は自分次第で稼げる世界。それならライブ配信業界でやっていこう!と決められたので、不安はなかったです。
また、fmfmの母体がしっかりしていたので、安心して始めることができました。私は元々やっていた仕事を失ってライバーを始めたというよりは、並行していたのと配信自体が楽しかったですし、収入がある状態で転職を決められたので、それはよかったなと思います。


–育休中にライバーを始めたということで、最初はどのくらい収入があったのですか?

さわち。さんそうですね。育休中に始めて、月の平均が初めは5〜7万くらいでした。あとは、Pococha ✳︎はランクによって目安の収入が大体わかるので、前職を辞めるにあたってどこのランクを目指そう、どのくらいの配信時間を確保しよう、ということを考えてジョブチェンジしました。
✳︎Pocochaは、株式会社ディー・エヌ・エーが運営するライブコミュニケーションアプリ
 

–あらかじめ目標を据えて活動することができたのですね!

さわち。さんそうですね。目標を設定して活動できたのと、今の自分にはライブ配信しかない!と思っていました。あとは、企業にもよると思いますが、前職では時短で働くと与えられる仕事量が少なくて…。仕事が早く終わって1時間暇な時間ができた時に「この時間がもったいないなぁ・・・」と感じていたので、在宅でありながら、自分で時間を決めて仕事ができるのはすごく良いポイントだなと思います。


–ライバーのお仕事をされていて、困難なことはありましたか?どうやって乗り越えましたか?


さわち。さんママライバーにとって一番大変なことは子どもが成長していくにつれて、配信環境が変わってくることですね。例えば、今まではぐっすり寝ていたのに、夜泣きする期間ができてしまうとか。私の場合は、子どもがだんだん大きくなってきたので、2人とも幼稚園や保育園に行くようになったので、楽に配信ができるようになりましたね。赤ちゃんの時に配信を始めて、ずっと寝ていた子が立ち上がって歩き始めると、目が離せなくなり配信ができなくなるママライバーさんは多いのではないかと思います。
私の場合は夫が一緒に育児を手伝ってくれて、配信したい時は子どもと出かけてくれるので助かっています。配信に遊びに来てくれるリスナーさんも、「とにかく優先すべきは現実だよ」「子どもを後回しにしてまで配信する必要はないよ」と、励ましてくれます。
リスナーさんに支えてもらったことが、困難を乗り越えたことに繋がるかなと思います。


–ママライバーだからこそ、お子さんに合わせた悩みが色々出てきてしまうのですね。


さわち。さんこれはライバーだけではなく、全てのママさんたちに当てはまると思います。風邪が流行る時期は保育園や幼稚園から呼び出されることが増えるので、自分の手を止めて子どもを優先しないといけないことが発生しますよね。
トラブルが発生した時も、お昼寝の間に1時間だけ配信するということができるのはライバーの良いところだと思います。
 

–ライバーのお仕事で成功するコツを教えて下さい。

さわち。さんまず自分が母親であるっていうことを大前提にお話ししますね。ライブ配信ってどうしても人と比べてしまうし、アイテムを多く投げてもらわないとランク維持もアップもできなくなります。そうなった時に長時間配信での勝負は絶対できないのです。どうしても、同じ土俵で戦う相手は配信時間が確保できる人や自分の好きなタイミングで配信できる人になってしまう。
そうなった時に相手と自分を比べて卑下しない、比べるならライバルとして目標にした方が良いと思います。私は1年半ライバーを続けていて、最近半年前に遊びに来てくれていたリスナーさんが立て続けに3人くらい枠に戻って来てくれました。リスナーさんは離れてしまうこともありますが、自分がずっと続けていさえすれば、リスナーさんが戻ってきた喜びを感じることができますから。配信自体が好きで、自分に合っていると思いながらやっているのであれば、続けることにすごく価値があると思います。


–ありがとうございます。お話しいただいた中で、人と比べてしまうことがたくさんあるのかなと感じますが、さわち。さんが人と比べてしまって辛かった時期はありましたか?

 
さわち。さんありました!それこそライブ配信を始めたばかりの時とか。自分より後に入った後輩ライバーさんがどんどんランクを上げていって、私ランク全然上げられないじゃん・・・みたいに思っていましたけど、1年半くらい続けてやっていると結構どうでもよくなってきて(笑)、自分がどこのランクにいたいというよりも、月にいくら収益として得たいのかを考えているので、その時にランクが下がったとしても最低ラインが保持できていればいいかなと思っています。
自分の中で割り切ることができるようになったので、ランクが上がっていく人を参考にはしますけど、自分と比べることはなくなりました。自分を追い越して上がっていくライバーさんに対して、「嬉しい!」とか「おめでとう!」って素直に喜べるようになったのは自分の中でとても大きかったです。ライブ配信を続けていたことで、周りと比べてしまったりすることがなくなったんのすね。

さわち。さんそうですね。自分は自分ですし、どうせ比べるなら「なんでランクが上がっているのだろう?どんな工夫をしているのかな?」と、比較対象のテクニックを盗めるところは盗んで、自分の配信に活かしていければ、メンタルは本当に強くなります!
自分の得になることは全部もらいましょう!と考えています。


–ライバーとしての活動を始めて、ご家庭にどのような影響や変化がありましたか?


さわち。さん純粋に収入が増えました。時短勤務の会社員の時は手取りで13万くらいでしたが、ライバーを始めてから手取りが増えました。
あとは、コロナで世帯収入が減少しましたが、私がライバーとして収入を得ることで、子どもとの楽しみが増えて気持ちに余裕ができました。

夫が転勤族なので近々転勤があるかもしれませんが、新しい就職先を探す必要もないですし。
子どもは幼稚園や保育園に通っているので、引っ越したら新しい地域でまた認定をもらわなくてはいけません。私がライバーとして働いているという認定がないと預けることができなくなってしまいます。
以前、元々住んでいた地域は育児休暇中の保育が認められていたのに、引っ越したら育児休暇中の保育が認められなくなりました。県によって全然事情が違うので、自分に職があるということはとても大事ですよ。それによって保育園で免除される金額なども変わってきますし。
ライバーは、在宅ワークとして家の一角にスペースがあれば配信は続けていくことができるので、場所も時間も選ばないでできるお仕事というのはすごく大きいです。

–最後に今後はどんな自分になりたいと思っていますか?目標を教えてください。

さわち。さん長期的な目標でいうと、私は自分で仕事をしてお金を稼ぐことが好きなので、一生仕事をしていきたいです。女性はキャリアを積んでいくのにある程度限界があると思うので、自分で仕事をしていきたいと思っています。なので、ライバーというお仕事をもっと社会に広げていきたいと思っていますし、配信が好きなので自分が続けられる限りはやっていきたいです。
今後は、配信だけに依存しない収益の仕組みを作り上げていくことが目標です!

–さわち。さん、本日はありがとうございました!

編集後記

インタビュー内で、さわち。さんが周りと比べないことの大切さを仰っていましたが、これは生きていく上で大切なことですよね。自分の人生を楽しく、そして信念を持って働いているさわち。さんの姿は本当にかっこいいなと思いました。
そして、「こんな働き方があったなんて!」と、新しい在宅ワークのカタチに驚いています。