デザインの力でビジネスを推し進めるグローバルデザインカンパニーの株式会社グッドパッチ。同社では社員一人ひとりの自由なライフスタイルの実現を目指し、2022年8月から「勤務地選択制度」(※1)を正式に採用するなど、多様な働き方を実践しています。
今回は、グッドパッチのゼネラルマネージャーであり二児の父親である大山さんにお話を聞きました。個を尊重した働き方ができる背景には、それぞれの生き方や育児を理解する企業文化がありました。
※1「勤務地選択制度」:入社時に勤務地を「オフィス」(出社とリモートワークの併用)、または「自宅」(出社を前提としないフルリモート)を選べる
目次
デザインで世界を前進させる株式会社グッドパッチ
ー御社の事業内容を教えてください
「ハートを揺さぶるデザインで世界を前進させる」というビジョンのもと、UI/UX(※2)デザインを強みとした新規事業の立ち上げや、企業のデザイン戦略立案、組織デザインなどクライアントの本質課題をデザインの力で幅広く支援をおこなっています。
またクライアントワークのノウハウを生かし、デザイナー専門のキャリア事業支援やオンラインホワイトボードツールなどの自社プロダクト開発も行っています。
※2 UI(ユーザーインターフェイス):ユーザーとサービスやソフトウェアとの接点
UX(ユーザーエクスペリエンス):ユーザーが製品やシステムソフトウェア、サービスを利用した際に得る体験や経験全般
ー働きやすい環境への取り組みや制度などはありますか
弊社は子育て世代の社員が多いですし、代表の土屋が子どもを育てながら起業したという背景もあり、働きやすさのための制度は創業当時からいくつも用意しています。
現時点での主な制度は以下になります。
●フルフレックス制度
●産休育休制度(産前6週間の休業と、産後は最長2年の育児休暇を取得可能)
●出産手当
●マタニティ検診や産褥期ケア補助
●出産祝い金・出産時の特別休暇
●育児復帰見舞金
●キッズデイ休暇(子どもの行事参加のために1年で2日の特別給与が付与)
●子ども手当(中学校修了までの子供一人当たり月2万円)
●子の看護特別休暇
●小児科や産婦人科の悩み事を相談できる小児科オンラインサービスの利用
育休取得率は過去3年間で男性の平均が90%となっています。希望すれば、取得できる環境が整っています。
株式会社グッドパッチの子育て支援制度〜時間と場所にとらわれない働き方を実現〜
ー大山様は採用も担当されていますが、大山様がグッドパッチで共に働くメンバーとして求める人物像などはありますか
そうですね。様々な職種があるので職種によって違いますが、ポイントとしては自立自走という点です。自分で考え、自分でドライブしていける姿勢が会社のバリューに紐付いていくと思います。働き方より、どんなパフォーマンスでどんな成果に繋がっているかが重要です。
ーグッドパッチの魅力はなんだと思いますか
自分自身の考えですが、個を尊重している点だと捉えています。会社のビジョン/ミッションに対する魅力・共感はもちろんあった上で、個人の考え方や働き方の自由度がはとても高いなと感じます。
また私達が支援するプロジェクトでは、クライアントに伴走することをも大切にしながら、いかに事業を成長させるかを大事な要素として意識しています。そういった面では社員一人ひとりがクライアントの事業と共に成長させていただく機会があることも魅力ではないでしょうか。
ー「個」を尊重する文化が根付いているんですね
昨今の働き方のスタイルの変化や仕事に対する価値観の変化を捉えると、時間と場所にとらわれない働き方というのも選択肢の一つとして良いと思うんです。弊社では制約や制限をできる限り設けていないのでそういった文化が出来たんじゃないですかね。
グッドパッチで作り手の人生と生活を豊かにしたい
ー2017年にグッドパッチへ転職されています。入社する決め手は何だったのでしょうか?
デザイナーをはじめ、「つくり手」と言われる人たちの人生や生活を豊かにしたい。それを実現する会社だと思い入社しました。僕のバックグラウンドの話になりますが、実家が塗装業をやっていて、いわゆる職人の家系で育ちました。また、今までのキャリアのなかで、「つくり手」と言われる人々が過酷な環境で仕事をしている場面を見てきました。僕自身は今は直接的に手を動かしてクリエイティブを提供をする人間ではないですが、ものを作れる人をとても尊敬しています。グッドパッチは「つくり手」の介在価値を高められる会社だと思っています。
ゼネラルマネージャーとして働くパパ社員のリアルな一日
ー現在の働き方について教えてください
コロナ禍をきっかけに弊社でもリモートワークが広がりました。
今は出社する日もあればリモートワークの日もあるので、ハイブリッド勤務ですね。
ゼネラルマネージャー=事業責任者という立場上、お呼びがかかれば24時間動ける体制を作っているのでコアタイムは自分の中で特に設けていません。一方でメリハリがある生活は心がけていますね。
プロジェクトに関わる多くのメンバーはクライアントワークを担保しながらにはなりますが、自由度が高い働き方を選択できる状態になっています。
ー生活にオン・オフのメリハリを付ける工夫などは何かされていますか
毎日のルーティンとして、朝は散歩に出掛けています。デスクワークが多く運動不足になりがちなので、週2でジムに通うことを意識しています。あと、週1回は1人で飲みに行きますね。誰かと行くと、何者かである状態を必然と作ってしまうので何者でもない時間を持てるのが理想です。この時間だけは何も考えずオフの時間を楽しんでいますね。
ーやはりコロナをきっかけに生活スタイルは変わりましたか
そうですね。リモートワークで家にいることも増えたので、分担して家事や育児を行うことも多くなりました。上の子は習い事に行っているので週2回の迎えは僕が担当しています。
下の子がいると妻もあまり夜に出かけられないので協力しながらという感じですね。
ー仕事や育児にお忙しいと思いますがインプットの時間はあるのでしょうか
週に1冊は本を読むようにしています。読むことを大事にしているので、内容はいろいろです。仕事関係の本が多いですが、ノンフィクションの本を読むことも多いです。子どもが勉強している時間に読んだり、週末に読んだり日によって読む時間は違いますね。
「父親」と「マネージャー」を経験してわかる、それぞれの生き方の寄り添った働き方の大切さ
ー100人以上の社員を抱えるマネージャーとして、ワークライフバランスはどのように考えていますか
人それぞれ、人生においても仕事においてもさまざまなライフイベントがありますが、その時に応じて自分の生き方のバランスを調整できることが大事だと思います。それができるような環境をマネージャーとして整えていきたいです。
僕自身はワークライフバランスをあまり気にしたことがなくて(笑)、休む時はしっかり休んで、頑張りすぎず良い塩梅で出来ているのかなと思います。
子育てに関していえば、育児を優先した働き方をしたい人もいれば、仕事にもっと注力したい人もいますし、生き方や求める働き方は人や状況によってバランスが違うと思うんです。マネージャーとしてはどちらでも柔軟に対応しながら、応援したいと思っています。
ー今後の展望を教えてください
グッドパッチに入社してからさまざまな経験を積んできましたが、基本的な考え方は変わりません。クリエイティブな力を発揮する人たちの生活をより豊かにしていけるように推し進めていくと同時に、マネージャーとして多くのメンバーが持続的に働く喜びを感じてもらえる場を作っていきたいですね。
編集後記
一人ひとりの考えが違うように仕事のスタイルや育児の受け止め方も人それぞれ。グッドパッチはひとつの形式にとらわれず、個々のライフスタイルや仕事の姿勢を受け止めてくれる素敵な会社だなと感じました。
コロナを経て、ニューノーマルな働き方が広がり、父親が育児に関われる機会が多くなったのではないでしょうか。大山様は大勢の社員を抱える立場ですが、自分の時間もお子さんと関わる時間もバランス良く取っていて参考になりますね!
職業:ゼネラルマネージャー
勤務年数:5年目
現在の業務内容:クライアントワーク部門の事業責任者としてクライアント企業を支援する事業全般のマネジメント及び、セールス・マーケティング・採用を含む事業開発
お子さんの年齢:10歳・7歳
居住地:東京都