夢を追いかける人たちを応援したい~元俳優・管理職ママの挑戦~株式会社セレブリックス 有泉友加さん 

20代で役者の厳しい世界に直面し、挫折。その後、コンビニ派遣の仕事をきっかけに現在の会社と出会い、ビジネスパーソンとしてのキャリアをスタートした株式会社セレブリックスの有泉友加さん。2023年に自らの挫折経験を活かした人材派遣サービス≪プロモーションキャスト≫の立ち上げに携わり、現在は小学3年生の娘を持つママ管理職として活躍されています。有泉さんにサービス開発に至る想いやママ管理職の働き方についてお話を伺いました。

有泉 友加さん プロフィール

職業:株式会社セレブリックスHRカンパニー  人材戦略室 室長代理
お子様の年齢:9歳
居住地:東京都在住

元舞台俳優の経験を活かした、新しい採用「プロモーションキャスト」

有泉さんはどんなお仕事を担当しているのですか?

社内の人材とクライアント向けの人材の採用の責任者をしています。産休後の2016年に管理職となり、現在は15人のメンバーのマネジメントも担っており、互いに信頼しあえる部署であることを心掛けています。平日9時~18時の勤務です。
今、特に力を入れているのは表現者に特化したスタッフの人材派遣サービス≪プロモーションキャスト≫です。元々、人材不足の中でどうやって質の高いスタッフを確保するのかが悩みの種でした。そんな時に派遣先の現場から役者スタッフが活躍しているとの声が届き、自身も舞台俳優だった経験を活かして表現者に特化した採用をスタートさせました。

表現力を活かした仕事とは

「プロモーションキャスト」の内容について教えてください。

≪プロモーションキャスト≫は、表現者のための登録制求人サービスです。俳優・声優・芸人・歌手・ダンサーなど表現者のスタッフに対し、セールスプロモーションや接客スタッフなど表現力を活かせる仕事を紹介しています。仕事の中にはウェブ動画への出演やナレーションなど、夢に直結するものもあります。表現者の皆さんの伝える力には価値があると考えているので、一般的な求人紹介よりも高時給であることも大きなポイントです。

俳優時代に感じた「あったらいいな」をかたちに

有泉さんは、「プロモーションキャスト」をどのような想いで立ち上げられましたか。

実は、私もかつて舞台俳優だったので、その経験を活かして表現者に特化した採用をスタートさせました。
俳優時代、収入はわずかで裏方の仕事や稽古もあるため、生活費を稼ぐアルバイトへの時間を割きづらいという厳しい現実に直面しました。その時にあったらよかったなと思う仕組みやサポートを形にしたのが≪プロモーションキャスト≫です。融通の利くシフトや、ボイスサンプル・宣材写真撮影のサポートなど表現者の夢を応援できる体制を整えています。

歌手や俳優の卵の才能を活かして

どのような方が利用されていますか?

俳優、声優、歌手、ダンサー、アナウンサー、芸人など、様々な表現者の皆さんが登録されています。最近はお笑いサークルに所属している大学生も増えてきました。
 例えば、俳優はたった一文のセリフでも「どう伝えるか」という稽古や訓練を重ねています。そのため、表現者は言葉選び、声の質やボリューム、現場の空気作りなどが自然にできる存在です。正しく、わかりやすく情報を届けることができるため、商品への理解や購入に繋がり、多くの表現者の活躍が現場でも喜ばれています。

本業と両立できるサポートが充実

プロモーションキャストで働く方へのサポートがあれば教えてください。

本業を優先できる融通の効くシフトや単発・時短勤務OKの働き方表現力を活かした1,500円以上の高時給求人など本業を優先したライフスタイルを実現させます。
アルバイトだけでなく、正社員として働きながら、夢を追いかける選択肢もあります。月60時間以上の勤務で正社員として雇用されるため、安定した収入や休暇・手当などの福利厚生が得られます。やりたいことを実現したいけど、安定も欲しいという方に打ってつけの働き方で、役者・声優の方が短時間正社員として活躍しています。

「ママが笑顔でいさえすれば大丈夫!」仕事への向き合い方

管理職としても活躍されていますが、仕事と子育てを両立できる秘訣は何でしょうか。

管理職になった当初は、「管理職なのに早く退勤して会社のみんなに申し訳ない」、「ママなのに家のことにしっかり時間を割けずに娘に申し訳ない」という気持ちでいっぱいでした。しかし、落ち込んでいても勤務時間が短いことは変えられない、それなら、出来ない事は助けて欲しいとメンバーに頼ろうと思うようになりました。
実は私は、人を頼れないという欠点があり、そのせいで仕事が苦しくなってしまったことも多々あったのですが、娘の存在が私の欠点を克服してくれるキッカケになりました。ある日、一緒に遊んでいた娘から「ママ元気ないね?楽しくなさそう。」と言われたのです。この経験を機に、家のことを完璧にやるよりも、娘の前でいつも明るく元気なママでいることの方が重要だと気づき、今は多少部屋が散らかっていても、ママが笑顔でいさえすれば大丈夫!と思っています。
仕事現場では、メールの署名欄に時短勤務であることを記載し、今は仕事できる時間が短くても仕方がないと割り切るようになりました。同じ部署のメンバーもサポートしてくれていて、メンバー間で仕事を完結してくれるようになり、部署全体の能力や効率がアップしていると感じています。仕事のことも子育てのことも話せる社内のママ社員は戦友で、戦友たちの頑張りに刺激をもらっています!

表現力の価値をもっと世の中へ

今後の展望を教えてください。

表現者の方々が活躍できる場の提供やセカンドキャリアの支援をしたいです。
“表現力”には価値がありますが、舞台の上以外では適切な評価が受けられていない現状があります。表現者が活躍できる環境を沢山用意して、可能性の場を広げて欲しいと思います。また、自社でワークショップを開催するなど、表現者同士のつながる場を提供して、プロモーションキャストへ登録する価値を高めたいと考えています。
私の基礎を作ってくれた「舞台」に恩返しができたら嬉しいですね。

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