【男性の育休について知りたい!】 夫婦ともに在宅で育休を取得! 実際取得してどうでしたか?


株式会社ヌーラボは、福岡を中心とし、国内にとどまらず世界にも拠点を置く、チームのタスクを共有できるツールやサービスを開発している企業です。
前回の伊東さんに引き続き、今回はなんとご夫婦でヌーラボに勤務されているお二人に同時にインタビュー!
半年間の育休取得後、ヌーラボに復帰した妻の五十川さんと、1年1ヶ月の育休を取得し、半年間ほど「専業主夫」として過ごした夫の國廣さん。今回は、國廣さんが取得した1年以上の育休期間を中心にお話ししていただきました。
プロフィール写真
✳︎文中ではご夫妻をそれぞれ國廣さん五十川さんと表記しています。

ヌーラボの行っている制度

➖仕事や子育ての両立をされている方のために、御社の行っている制度について教えてください。

【フルフレックス制度】
子育てをしている2人のためというより、従業員全員が働きやすいようにということで、弊社はコアタイムのない、フルフレックス制度を全社員が運用して勤務しています。

 

【子どもがいる世帯に対して】
有給休暇とは別に子育て休暇が月に1日あります。妊娠中から利用可能。利用は子どもが3歳まで。

 

【子どもが生まれた時のお祝い】
子どもが生まれた時や小学校に入学したときにお祝い金がもらえる

男性社員初!1年以上取得した育児休暇に関して

國廣さんが昨年男性社員として初の育休を取得した際に、取得するまでの経緯を伺いたいです。1年以上育休取得に踏み切った理由も教えていただけますか?
國廣さん:自分たちの周りには育休を取得する男性社員がいなかったのですが、
「せっかく子どもが産まれるので、育休が使えるのだったら使ってみたいな」
と思ったのが始めですね。
育休の取得についても個人で調べましたが、休むと心配なのはやはり収入面 。個人で育休制度というものを調べ、その点の心配が軽減される良い制度であるということがわかったので、ヌーラボ に相談をしました。
育休という制度に関して丁寧に説明してくれて、夫婦ふたりとも育休を取得することにしました。
生まれたては大変なことはなんとなくわかっていた。だからこそ2人で何とかしようと決めたので、ヌーラボと、所属していたチームメンバーには
「僕は育休を3ヶ月取得したいと思っています。」
とお伝えしました。しかし育休2ヶ月が過ぎる頃、「これはとてもじゃないが3ヶ月の育休では足りない」と夫婦で判断し、期間の延長へ。
僕と妻どちらが先にヌーラボに復帰するか、という点については、夫婦が同じ会社に所属しているため、妻だろうが僕だろうが会社にとっては、どちらかは欠けるということになりますよね。そういう理由もあり、どちらが先に復帰しても良いという感じでいました。
さらに保育園の入園タイミングもあって、当初の予定から育休期間を延長し、結果的に僕が1年とちょっと育休を取得しました。
 
五十川さん私たちが思っていた以上に育児が大変だったというのもありましたよね。2人がかりでどうにかやっと…という状態。
息子が生まれてからずっと、日中のお世話だけでなく、夜間の授乳の際や夜泣きの際にも夫が一緒に起きて対応してくれていました。 だから、私1人で育児するイメージが持てなかったんです。
「今、家庭から夫の戦力がなくなったら、体力的にきついのはもちろん精神的にも崩壊しそう」
という不安 が大きくなりましたね。そんな気持ちを素直に夫に共有できていたので、夫は迷わず育休期間を伸ばしてくれました。すんなり受け入れてくれたヌーラボにも感謝しています。

ブランクに関して

五十川さんの産休・育休のブランクは6ヶ月くらいと伺いましたが、その間もネガティブな感情を持つ、キャリアが失われるような感覚などありましたか?
五十川さん:私は、同じ会社と言っても広報担当で 、現場で記者さんとのやり取りやヌーラボについて     発信することによってキャリアが継続する気がします。家で本を読むだけといった座学では、リアル感がないんです。今後、仮に第2子や第3子と産んだ時に、
「私は、今の仕事をちゃんとプロとして続けられるのだろうか」
という不安がありました。
そういう意味でも、
「早めに復帰できたら、ブランクによりキャリアが失われることなく仕事を続けられるな。 
というのは、実感しましたね。

育休を1年以上取得された國廣さんはいかがでしょうか?男性も、そういう気持ちにもなったりするんでしょうか?
國廣さんなりますね。
今回は第1子で1年取得しましたが、第2子、第3子と、弟や妹ができた場合は、その都度仕事から離れるということになりますよね。その状態は、「不安だなぁ」って思いますね。
家庭に入るのか、仕事を続けるのかとか、仕事を復帰しても時短で稼働するのか、やはり仕事では成果を出したいとか…。
世の中のママさん達は不安だらけの中でやっているんだなと思いました。そんな気持ちを知ることができたのはすごく良かったです。

育休取得中の会社の対応

育休中ではどのようなやりとりを社内でしていたのでしょうか?
國廣さんTypetalkというチャットツールで、僕と妻と人事と労務のメンバーがコミュニケーションできるトピックがあったので気軽に相談できましたし、不安になることがない体制でした。
五十川さん妊娠がわかって間もない頃、人事と労務と私と夫が入ったトピックを作ってくださって 、復帰前の要望 、復帰後どんなふうに業務に戻るかなどの相談を受け付けてくれたんです。
とてもフランクに相談できますし、ヌーラボのメンバーと繋がっていることも安心でした。夫は復職前にここで部署の異動を打診していました。

夫婦2人で育休をしたからこそ見えた「育児の課題」

どことなくやっぱり、こう役割みたいなのを当てはめて生きようとする風潮、まだ残っていますよね。
五十川さんコロナという背景が無くても、世の中やっぱり男性の育児については、非常に厳しい状況だと感じます

【ご夫婦で気づいたこと】
外出時おむつ交換台が女性のお手洗にしかないということがあった
外出時、ミルクをあげようと授乳室に行ったら、男性立入禁止だった
・保育園の説明会や医師の診察の際、赤ちゃんを抱っこしている國廣さんの方を見ず、「お母さん」の呼びかけとともに五十川さんにしか説明をしない

こういう点を改善していかないと、全部母親が対応しなきゃいけない・対応するのが当たり前となってしまいますし、 積極的に育児したい男性にとってもやりづらい環境ですよね。男性の育児はまだまだ状況が厳しいように思います。

現在のお二人を取り巻く環境について

お子さんがいてもお互いの勉強時間を確保されているそうですね。とても素晴らしいと思いました。
五十川さん:ありがとうございます。もともと私はそんなに勉強家ではないのですが(笑)、努力家の夫に感化され自学するように。子どもが生まれてからも、なるべくお互い勉強時間を確保できるようにしています。子どもがあまり病気せず健やかに成長してくれていて、保育園から呼び出しの電話がかかってくる…ということがほとんどないのも生活の安定のひとつの理由だと思います。
また、大前提として夫婦の関係が良好なことは大きいように思います。夫は私の気持ちや存在自体を肯定、尊重してくれていると感じますし、私も夫を尊敬しています。

國廣さん:努力して関係を良くしているというわけではなく、おそらく二人の性格の相性が良いんだと思います。今は二人とも、過度にストレスがかかってないというか、二人 でタスクを分散できています。子どもが生まれる前から精神的に不安定になることは少なかったと思います。

はたママ読者へのメッセージ

ツーショット
ご家族の素敵な集合写真。まるでポスターのようです!


最後にはたママ読者へのメッセージをお願いいたします。
五十川さんご夫婦で、ちゃんと話し合いをすることが大切だと思います。
子どもが産まれたら、家族ワンチームとなってやっていかないといけない。
だからこそ、何かを決めるときにも夫婦のどちらかが決めるのではなく家族の決断として、「復帰する」「まだ私は働かない」といったことを話し合い 、しっかりとコミュニケーションをとることが良いと思います。そして何かを決めたら、あとはそれを正解にするために家族ワンチームで一緒に努力していけるといいですね。
 
國廣さん育児と家事、そして仕事をすべて同時にこなすのは本当に大変です
育休期間を経て、働く人の気持ちや育児・家事をする人の気持ちも、両方わかるようになりました。この     経験から、夫婦がお互いの大変さ知るいうのは、とても大切なことだと思います。お互いを知ることが、お互いを尊重・尊敬できる第一歩なのではないでしょうか。
 

ご夫妻の働く環境と癒しグッズ
國廣さんと五十川さんの癒しグッズと仕事環境
株式会社ヌーラボ information

 

編集後記

 

男性の育休を取るとこんな感じになるのか…と羨ましい気持ち100%でインタビューをさせていただきました(笑)。赤ちゃん時代はかわいらしさも大変さも一番!その時を夫婦二人三脚で歩めるのは、かけがえのないことではないでしょうか。在宅勤務という働くスタイルがあったからこそ、大変ながらもお互い気持ちよく子育てや仕事に打ち込めるのだなと思いました!